【圧倒的に分かりやすい文章や資料、議事録の書き方36選】理解されるコツや技術とは?
「君の報告書は分かりにくい」
みなさんは、会社でこのような指摘を受けたことはありませんか?
残念ながら、私はあります。
ここまで直接的な表現ではないにしろ、自分で読んでも「う~ん、分かりづらい」と思ってしまうような文章しか書けない時はありませんか?
分かりやすい文章を書くスキルは、現代ではますます重要度が増しています。
裏を返せば、会社やブログなどの副業でも、分かりやすい文章を書くスキルさえ習得しておけば、ある程度の成果を出すことができます。
そこで本記事では、誰からも理解しやすいと褒められるような分かりやすい文章や資料の書き方について、ご紹介していきます。
分かりやすい文章の書き方について知り、そして意識するだけでも、今までよりもずっと分かりやすい文章を書くことができます。
ぜひ、分かりやすい文章を書くノウハウを習得し、自分の市場価値を上げましょう。
- まずは読み手を意識する
- テーマを常に念頭に置き、軸がずれないように意識する
- 目次を決める
- 背景や目的は最初に書く
- PREP法で書く
- 一文は短くする
- 接続時は多用しない
- 遠回しな表現を使わない
- 「の」を連続で多用しない
- 引用を使う
- イメージが膨らみやすい比喩表現を使う
- 比較して具体的な数値を記載する
- 同じ単語は多用せず、類義語で言い換える
- 同じ文末を連続して使わない
- 改行を使う
- 事実と推測ははっきり分ける
- 専門用語の多用は控える
- 横文字の多用は控える
- 句読点を適切に使う
- 小学生でも分かることを意識する
- 不必要な情報は省く
- 箇条書きを使う
- 図やグラフを用いる
- 主語と述語がずれないようにする
- 修飾語と被修飾語は近くに配置する
- 抽象的な表現は控え、より具体的に書く
- 根拠を示す
- 例え話を盛り込む
- 潜在的ニーズを意識する
- とにかく文章を書いて上達させる
- 漢字は全体の25%ほどにする
- 強調したい箇所は色を付けたり「」で強調する
- 二重否定を使わない
- 二重表現を使わない
- 何度も読み直し、誤字脱字を修正する
- 声に出して読み、違和感を排除する
まずは読み手を意識する
文章を書くということは、必ずその文章には読み手がいることを意識しましょう。
当然なんですが、意外と読み手を意識できていない書き手は多くいます。
読み手(上司や取引先、ブログのお客さん)は一体誰なのか、何を求めているのかを意識するようにしましょう。
テーマを常に念頭に置き、軸がずれないように意識する
例えば、新しい製品のアピールポイントをテーマにしたならば、そのテーマに沿って文章を書いていく必要があります。
ここでテーマを念頭に置いておかないと、いつの間にか新しい製品と既存の製品の比較がメインの資料ができあがっている、なんてことが起こってしまいます。
テーマを1つに絞り、軸がずれないように文章構成を組み立てていきましょう。
目次を決める
いきなり内容を書いていくと、最終的に「結局何が言いたいんだっけ?」という資料ができてしまいます。
まずは、軸がぶれないように、目次を決めて全体の構成をしっかりと組み立ててから、内容を書いていくようにしましょう。
ちなみに、最初の段階で完璧に目次を決定する必要はありません。
内容を書いていく内に、追加するべき情報に気付くこともありますので、その都度目次は変更していきましょう。
仮決定で良いので、目次を決めてから本文を書き始めるようにしましょう。
背景や目的は最初に書く
「そもそも何でこの報告書が必要なんだっけ?」
「この資料の目的は何?」
仕事はもちろん、何事に置いても、背景や目的は非常に重要なので、必ず最初に書くようにしましょう。
むしろ背景や目的が無い文章は、読み手に取って理解しづらいので、気を付けましょう。
PREP法で書く
PREP法とは、P(Point:結論)、R(Reason:理由)、E(Example:事例)、P(Point:結論)の略称です。
短時間で効率的に伝えたいことをはっきりと伝えるテクニックとして、あらゆるコンサルタントの会社で重宝されています。
まずは、シンプルに結論を相手にぶつけて、相手に何が伝えたいのかを明確に伝えます。
その後、その結論に至った経緯を話し、具体的な事例を述べましょう。
そして最後に、もう一度結論を述べることで、伝えたいことを強調しましょう。
PREP法の伝え方の一例を挙げます。
P:楽に痩せたいなら、ドクターエアの振動マシンが最もおすすめです。
R:なぜなら、筋肉は伸び縮みすることで鍛えられますが、振動によって効率的に筋肉を伸び縮みさせられるからです。さらに、ただ乗るだけでテレビを観ながらできるので、誰でも継続しやすいこともおすすめの理由です。
E:実は私も半年間ほど使っていますが、もうすでに8キロも痩せています。
P:従って、楽に痩せるなら、ドクターエアの振動マシンの選択がベストだと判断します。
この通り、しっかりと筋道を立てて文章を書けば、どんな難解な内容でも、しっかりと相手に伝えることが出来ます。
PREP法を常に意識して、実践あるのみで伝える力を鍛えていきましょう。
一文は短くする
だらだらと長い文章は、読み手からすると苦痛ですし、理解しづらいです。
目安としては、短文2つ分までとし、長くても3つまでが良いです。
×「製品Aは不良率が依然として高く、何らかの対策が必要と考えるので、まずは原因究明を行った上で、改めて具体的な対策方法について、関連部署と打ち合わせを開催する必要がある。」
〇「製品Aは不良率が依然として高く、何らかの対策が必要と考える。まずは原因究明を進め、改めて具体的な対策方法について、関連部署と打ち合わせを開催する必要がある。」
接続時は多用しない
接続詞は、文章と文章を綺麗につないでくれる素晴らしい役割を果たします。
しかし、接続詞を多用すると、テンポが悪くなりますので、多用しないように気を付けましょう。
×「製品Aは不良率が依然として高い。そこで、何らかの対策が必要と考える。まずは、原因究明を進める。そして、改めて具体的な対策方法について、関連部署と打ち合わせを開催する必要がある。」
〇「製品Aは不良率が依然として高いので、何らかの対策が必要と考える。まずは、原因究明を進め、改めて具体的な対策方法について、関連部署と打ち合わせを開催する必要がある。」
遠回しな表現を使わない
人間は、自信が無かったり、責任を負いたくなかったりすると、遠回しな表現を使ってしまいます。
しかし、遠回しであればあるほど、文章は分かりにくくなるので、ムダな表現は削ぎ落とすことを意識しましょう。
×「私見ではなく品質管理部門の見解によるが、今回の品物は条件付きで流動しても良いと判断するとのことである」
〇「品質管理部門の見解では、今回の品物は条件付きで流動可と判断している」
「の」を連続で多用しない
名詞と名詞をつなぐ「の」は便利なので、ついつい多用しがちですが、連続で使用するほど文章が重たくなって分かりづらくなってしまいます。
「の」の連続使用は、2回までにしましょう。
×「製品Aの不良率の低減方法の具体策は~~~」
〇「製品Aの不良率を低減する具体的な方法は~~~」
引用を使う
「過去よりも不良率が増えているって書いてあるけど、ちゃんとしたデータがあるの?」
何らかの比較などで過去のデータを使用する場合は、証拠となるデータを記載せずに、文章だけで資料を作成してはいけません。
引用したデータと、引用元について、必ず明記するようにしましょう。
引用を上手く活用すると、あなたの資料やブログの信頼性は大きく向上します。
イメージが膨らみやすい比喩表現を使う
報告書や議事録には書きづらいですが、ブログなどの比較的柔らかい表現ができる場所では、イメージが膨らみやすい比喩表現を使ってみましょう。
そうすることで、あなたの文章の分かりやすさが向上します。
×「現状を打破するゲームとして、ディズニーのキャラクター達を操って、巨大な敵と戦うゲームを提案したい」
〇「現状を打破するゲームとして、まるでモンハンのように、ディズニーのキャラクター達を操って戦うゲームを提案したい」
比較して具体的な数値を記載する
例えば、「増えている」や「減っている」だけでは、どれぐらい増減しているのか分かりません。
できるかぎりあいまいな表現は避け、より具体的なデータを表せるようにしましょう。
×「製品Aの不良率は急増しているため、迅速に対応する必要がある」
〇「製品Aの不良率は2018年より3.4倍も増えており、迅速に対応する必要がある」
同じ単語は多用せず、類義語で言い換える
下記の例では、「考えられる」を「推察する」と言い換えることで、文章が単調化することを防いでいます。
×「製品Aの不良率が増加している主要因としては、生産設備の老朽化が考えられる。また、ベテラン作業者が退職したことも原因と考える。」
〇「製品Aの不良率が増加している主要因としては、生産設備の老朽化が考えられる。また、ベテラン作業者が退職したことも原因と推察する。」
同じ文末を連続して使わない
同じ文末を連続して使用すると、文章の流れが単調となり、つまらない文章となってしまいます。
特に「ですます」で起こりやすいので、文末を変えるように意識しましょう。
×「製品Aの不良率は増加しています。その原因としては、生産設備の老朽化と考えています。また、ベテラン作業者の退職も原因と考えています。」
〇「製品Aの不良率は増加傾向です。その原因としては、生産設備の老朽化と考えています。また、ベテラン作業者の退職も原因の1つでしょう。」
改行を使う
下記文章のように、改行を使わないと、文章が塊のように見え、読み手の読む気を奪ってしまいます。
「製品Aの不良率は増加しています。その原因としては、生産設備の老朽化と考えています。また、ベテラン作業者の退職も原因と考えています。そこで、まずは生産設備のメンテナンスを行い、老朽化した部品を交換する必要があるでしょう。さらに、現状の作業者の教育も同時に進めていきます。具体的な方法としては、最も作業に習熟している作業者を選定し、若手の教育をしてもらいます。」
一文ごとに改行をする必要はありませんが、文章の切れ目ごとに改行し、スペースを上手く活用するようにしましょう。
事実と推測ははっきり分ける
データに基づいた根拠のある事実なのか、あなたの個人的な推測なのかは、はっきりと分ける必要があります。
読み手は文章のまま読み取ってしまいますので、特に記載がないと、全て事実として受け止めてしまいます。
あらぬ誤解を招かないように、事実と推測ははっきりと分けて記載するようにしましょう。
専門用語の多用は控える
テーマに詳しい人だけに向けた資料であれば、専門用語はたっぷり使ってOKです。
しかし、ほとんどの資料やブログは、その道の初心者が読むことも多くあります。
そのため、「専門用語をたくさん使われてもチンプンカンプンで理解できません!」という読み手は多くいますので、専門用語を多用してしまうと、全く理解してもらえないことがあります。
理解してもらえないどころか、読むのをやめられる可能性まであります。
なるべく専門用語は減らし、誰でも分かる単語で文章を書くようにしましょう。
横文字の多用は控える
「結果にコミットする!」ぐらいの横文字なら分かる方も多くいます。
しかし、「クライアントのクライテリアから導き出したソリューションは~~~」のような横文字たっぷりの文章は、理解するのに時間がかかり、分かりにくいです。
カッコをつけて横文字なんて使わずに、シンプルに日本語で書きましょう。
句読点を適切に使う
長い文章を書くときに、句読点を全く使わないと、非常に分かりにくい文章になります。
×「製品Aの不良率は年々増加傾向にありますが依然として対策案を打ち出すことができておらず生産現場の負担が大きく不満も増加しています。」
〇「製品Aの不良率は年々増加傾向にありますが、依然として対策案を打ち出すことができておらず、生産現場の負担が大きく、不満も増加しています。」
小学生でも分かることを意識する
小学生でも分かるような文章を書くことが理想的です。
もちろん、テーマによっては小学生でも分かるように書くのは難しいと思います。
あくまで「誰でも分かるように書く」ということを強く意識するための心構えと思ってください。
不必要な情報は省く
例えば、スマートフォンに関する新製品の話をしたいのに、ボールペンの情報が急に出てくると、読み手は当惑しますよね?
上記例ほど極端ではないにしろ、テーマから逸れた文章を書いてしまう人は多くいます。
テーマに沿っていない不必要な情報は省くようにしましょう。
箇条書きを使う
いくつかの項目を列挙するときには、文章内で書くのではなく、箇条書きで表現した方が、はるかに見やすいです。
資料やブログの構成にもアクセントがでますので、箇条書きは積極的に活用していきましょう。
×「製品Aの不良率増加の原因は3点あります。1点目は、設備の老朽化です。2点目は、ベテラン作業者が退職したことです。3点目は、マニュアルがないことです。」
〇「製品Aの不良率増加の原因は3点あります。
①設備の老朽化
②ベテラン作業者の退職
③マニュアルがない」
図やグラフを用いる
数字データは、文章だけで書いても分かりづらいので、必ず図やグラフで表しましょう。
また、新製品のモデルなども、視覚的に捉えられるように、絵を載せるようにしましょう。
主語と述語がずれないようにする
主語と述語がマッチしていないと、文章が分かりにくくなります。
書いているときは気付きにくいので、文章を書き終えた後に、主語と述語にずれがないか確認するようにしましょう。
×「製品Aの不良率は、今後も増えると推測している」
〇「私は、製品Aの不良率が今後も増えると推測している」
修飾語と被修飾語は近くに配置する
修飾語と被修飾語が離れていると、どこを修飾したいのか分かりづらくなってしまいます。
極力、修飾語と被修飾語は近くに配置するようにしましょう。
×「非常に製品Aの不良率が増加している」
〇「製品Aの不良率が非常に増加している」
抽象的な表現は控え、より具体的に書く
小説を書いている訳ではありませんので、あいまいさは極力排除しましょう。
抽象的だったり、あいまいだったりするほど、文章は分かりづらくなっていきます。
できるかぎり具体的に書くようにしましょう。
×「製品Aの不良率の増加は、設備の一部分が老朽化していることが原因と考える」
〇「製品Aの不良率の増加は、設備の位置決めユニットや加工ユニットの老朽化が原因と考える」
根拠を示す
特に「絶対にこうだ!」と言い切る場合は、根拠を示す必要があります。
根拠もないのに断定してはいけませんし、根拠があるのであれば、きちんと示す必要があります。
×「製品Aの不良率の増加は、熟練した作業者の退職が原因である。」
〇「製品Aの不良率の増加は、熟練した作業者の退職が原因である。なぜなら、製品Aの不良率の増加と、熟練した作業者の退職の時期が完璧に一致しているからである。」
例え話を盛り込む
「AはBである」とだけ言われても、実例が無いとなかなか理解しづらいことがあります。
そのため、例え話で補足してあげると、読み手の理解を助けることができます。
本記事でも、多くの良い例と悪い例を載せることで、読み手が分かりやすいと思えるように努めています。
潜在的ニーズを意識する
潜在的ニーズという難しい表現を使ってしまいましたが、潜在的ニーズとは、表面には現れない要求を指します。
例えば、「製品Aの不良率を調べて欲しい」と上司に言われたときに、製品Aの不良率だけを調べて上司に報告するのは、明らかにNGです。
上司は「製品Aの不良率を知りたい」のではなく、「製品Aの不良率を何とかしたい」という潜在的ニーズを持っていることが予想できます。
なので、製品Aの不良率と共に、どのようなことが原因で不良が発生しているのかを分析し、その対策まで書き込んだ資料を作成するのがベストです。
これはブログ作りなどでも同じです。
例えば、北海道のお土産について調べている人は、北海道の名所やイベントなど、北海道にまつわる情報を欲している可能性があります。
そのため、北海道のお土産の記事に、他にも北海道の情報が記載されたリンク先を書いてあげると、潜在的ニーズを満たすことができます。
これは、文章の分かりやすさというよりも、その資料やブログの完成度の高さを上げる方法ですが、覚えておいてください。
とにかく文章を書いて上達させる
まさにスポーツと一緒で、分かりやすい文章が書けるようになるには、練習あるのみです。
とにかく文章を書いて書いて書きまくりましょう。
誰かに読んでもらってフィードバックをもらうのが、最も上達する方法です。
漢字は全体の25%ほどにする
漢字を使うと文字数を減らすことができますが、漢字ばかりだと文章が理解しづらくなります。
個人的には、漢字は全体の25%前後にすることで、読みやすくなると感じます。
人によって異なりますが、目安としてみてください。
強調したい箇所は色を付けたり「」で強調する
文章を書く以上、重要なところとそこまで重要ではないところが分かれてきます。
しかし、全て同じ書体や色で記載すると、重要なところを伝えきれず、埋もれてしまいます。
よって、強調したい箇所は色を付けたり「」で強調するようにしましょう。
二重否定を使わない
「解決できないわけがない」や「売り上げが増えないはずがない」などの二重否定は、一気に文章を分かりにくくしますので、使わないようにしましょう。
シンプルに「解決できるはずだ」や「売り上げは増えるだろう」という表現で良いです。
二重表現を使わない
「未だに製品Aの不良率低減は未解決です」や「後日後悔した」などの二重表現は、読み手からすると、くどいと感じてしまいます。
読み手がストレスなく読めるように、二重表現を使わないように気を遣いましょう。
上記例は「製品Aの不良率低減は未解決です」や「後悔した」というようにしましょう。
何度も読み直し、誤字脱字を修正する
資料やブログが完成したら、何度も読み直し、誤字脱字がないか確認しましょう。
誤字脱字があると、読み手の読む気持ちを奪ってしまいます。
もちろん、何度も読み直す時間がない時もありますので、その時は同僚や友達に読んでもらってから、展開するようにしましょう。
声に出して読み、違和感を排除する
文字を見ているだけでは違和感に気付かない時があります。
そこで、声に出して読み上げることで、より感度良く違和感に気付くことができます。
職場だと、実際に声を出すことはできないと思いますので、その場合は、心の中でゆっくりと読み上げてみましょう。
ー以上ー
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