【5ゲン主義とは?】製造業(メーカー)技術者なら絶対知っておきたい考え方
どんな製造業(メーカー)でも、日々発生する製造現場での不良に頭を悩まされ続けています。
不良が全く出ないメーカーなんて存在しないですからね。
大切なのは、不具合に対してどう向き合うかということです。
そこで本記事では、製造現場でモノを見ることを重視することで、不具合に正しく向き合うという考え方を教えてくれる素晴らしい教訓である「5ゲン主義」について、解説していきます。
「5ゲン主義」とはどういうものなのかを明確に知ることは、特にメーカー勤務の技術者には非常に重要なことだと考えます。
また、「5ゲン主義」だけでなく、「3ゲン主義」や「6ゲン主義」についてもご説明していきます。
それでは、「5ゲン主義」とはどのような考え方なのか?「5ゲン主義」を重視することでどんなメリットがあるのか?一緒に学んでいきましょう。
3ゲン主義とは?
5ゲン主義の前に、まずは5ゲン主義の元になった3ゲン主義について、説明していきます。
3ゲン主義とは、現場・現物・現実の3点を重要視した考え方を指します。
噛み砕くと、「現場」で設備や作業員と触れ合い、不具合の出た「現物」がどのような状況であり、他の良品を含めて「現実」の状況はどうなっているのかといったことを知ることが重要であるという教訓です。
とにかく、ただ電話や会議で話を聞いただけで答えを出そうとしても、根本解決は困難であり、現地に赴いて現状把握をしっかりすることが重要であるという教えです。
不具合の事象を確実に把握して解決に向けて進むためにも、現場・現物・現実の3ゲン主義は欠かせないということです。
5ゲン主義とは?
それでは、5ゲン主義とは一体何なのかという説明に入ります。
まず、3ゲン主義は現状把握に優れた教訓ですが、あくまで現場把握に過ぎず、そこから問題解決に向けて、具体的に何をすれば良いのかを教えてくれるものではありません。
そこで、不具合の解決や品質の改善などの問題解決に向けた方針を決める手助けをしてくれるのが、5ゲン主義の考え方になります。
5ゲン主義とは、3ゲン主義に加え、「原理」「原則」を加えた教えになります。
「原理」とは、不良などの問題を引き起こすメカニズムや、そもそもの設計や製造条件の設定の根拠を知ることです。
「原則」とは、顧客の立場になってものを考えることで、守るべき機能や果たすべき仕事を認識することです。
原理原則に則って考えるということは、その製造工程についての仕組みを明確に理解し、お客さんが製品をどういった用途で使うからこういう機能が必要であるということを把握し、考えることです。
そうすることで、製品の不具合の実態がだんだんと見えてきます。
やはり製造工程や製品に対して深く理解していないと見えてこないものもたくさんあります。
5ゲン主義に基づいて考えることで、不具合や困難な問題を解決することができます。
6ゲン主義とは?
近年、新たに6ゲン主義が提唱されています。
6ゲン主義とは、5ゲン主義に「原因」を加えたものです。
原因とは、不具合や問題を引き起こすものを指し、「なぜそうなったのか?」や「なぜ防げなかったのか?」という、なぜなぜと原因を考えることを重要視することが大切だという教えです。
5ゲン主義はどんな時に使うの?
それでは、5ゲン主義はどんな時に、どんな会社で使えるのでしょうか?
5ゲン主義は、製造現場で不具合が発生した時をモデルケースとして提唱されることが多いです。
しかし、何もメーカーだけに限らず、あらゆる業界、職場で活用できます。
何かしらの問題解決や、職場の改善による効率化を進めたいときなど、あらゆる場面で使えますので、ぜひ5ゲン主義に基づいて考えるクセを付けておくことをおすすめします。
5ゲン主義のすすめ
以上の通り、現場・現物・現実・原理・原則(原因)の5ゲン主義(6ゲン主義)に基づいて考えることで、あらゆる問題や不具合、困難な事象に対して、根本的な対策を講じることができます。
ぜひ、5ゲン主義を大切に、物事の本質を見抜く目を養いましょう。
そうすると、貴方の問題解決力は飛躍的に向上すると思いますよ♪
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